第三十二番札所 八葉山 求聞持院 禅師峰寺
(はちようざん ぐもんじいん ぜんじぶじ)
四国八十八箇所第三十二番札所である禅師峰寺は、太平洋のうねりが轟く土佐湾に近い標高82メートルの峰山頂上に位置し、地元では「みねんじ」「みねでら」「みねじ」の愛称で親しまれています。
神亀年間(724-729年)、聖武天皇の勅願により行基菩薩が土佐沖を航行する船舶の安全を祈願して創建したと伝えられています。
大同元年(806年)、この地を訪れた弘法大師は、奇岩霊石の立ち並ぶ境内を天竺の補陀落山に見立て、虚空蔵求聞持法の護摩を修しました。
大師は十一面観世音菩薩像を自ら彫造して本尊とし、寺を「禅師峰寺」と名付け、また峰山の形が八葉の蓮台に似ていることから山号を「八葉山」としました。
海上交通の安全を祈願する寺として建立された由来から「船魂(ふなだま)の観音」とも呼ばれ、江戸時代には土佐初代藩主の山内一豊をはじめとする歴代藩主が参勤交代の際に必ず立ち寄って航海の安全を祈願し、今日でも漁民たちの篤い信仰を集めています。
境内の仁王門には鎌倉時代の仏師・定明作の金剛力士像が安置され、国指定重要文化財となっています。
また、鎌倉時代の銘が残る梵鐘や永禄13年(1570年)の銘がある鰐口など、貴重な文化財も収蔵されています。
こじんまりとした堂宇は樹木に囲まれ、奇怪な岩石が点在する幽寂な雰囲気を醸し出しています。
本堂前の奇岩の間には芭蕉の句碑「木がらしに岩吹き尖る杉間かな」が建ち、また昭和19年(1944年)には俳人・荻原井泉水が「梵音海潮音海はこんじょう鐘の鳴る」の句を残すなど、文人たちの心をも捉えた霊場として知られています。
アクセス
Wikipedia
1時間28分(6.2km)