第六十七番札所 小松尾山 不動光院 大興寺
(こまつおざん ふどうこういん だいこうじ)
のどかな田園風景の中に佇む大興寺は、地元では山号にちなんで「小松尾寺」あるいは親しみを込めて「小松尾さん」と呼ばれています。
この寺の歴史は奈良時代にまで遡り、天平14年(742年)に熊野三所権現鎮護のため東大寺末寺として創建されました。
境内からは当時の十四葉素弁の蓮華文軒瓦が出土し、その古い歴史を物語っています。
寺は延暦11年(792年)に弘法大師の巡錫を受け、弘仁13年(822年)には嵯峨天皇の勅願により再興されました。
特筆すべきは、かつて真言宗二十四坊と天台宗十二坊が同じ境内で修行を行うという珍しい歴史を持つことです。
現在は真言宗の寺院となっていますが、本堂に向かって左側に弘法大師堂、右側に天台宗第三祖智顗を祀る天台大師堂という配置に、二宗兼学の名残を今に伝えています。
寺内には香川県指定の重要な文化財が数多く残されています。
平安後期の作とされる本尊薬師如来坐像(像高84cm)は弘法大師の作と伝えられ、檜の寄木造りで漆箔が施されています。
また、仁王門の金剛力士立像は名工・運慶の作と伝えられ、像高314cmという八十八ヶ所霊場中最大の大きさを誇ります。
さらに、建治2年(1276)銘の弘法大師坐像は四国最古の銘のある弘法大師像として知られています。
戦国時代末期には長宗我部元親の兵火により大部分を焼失し、慶長年間(1596-1615)の再建後も再び焼亡するという苦難を経験しましたが、現在の本堂は寛保元年(1741)に再建されたものです。
長い歴史の中で幾多の困難を乗り越え、今なお地域の人々の信仰を集める重要な寺院として存続しています。
アクセス
Wikipedia
1時間35分(7.1㎞)