第87番 長尾寺

第八十七番札所 補陀落山 観音院 長尾寺
(ふだらくさん かんおんいん ながおじ)

長尾寺は739年(天平11年)、行基菩薩が道端の柳の霊木で聖観音菩薩像を彫造し、本尊として安置したことに始まる古刹です。
地元では「長尾の観音さん」の愛称で親しまれています。

806年から810年(大同年間)、入唐を控えた弘法大師がこの寺を訪れ、成功を祈願して年頭七夜の護摩祈祷を行いました。
無事帰国を果たした大師は感謝の念から再び当寺を訪れ、大日経一字一石の供養塔を建立し、真言宗に改宗しました。
この時の祈願は現代にも受け継がれ、毎年正月7日には「大会陽」が盛大に執り行われています。

寺は長く皇室の帰依を受けて栄えましたが、天正年間の戦乱により本堂以外の堂宇を焼失。
1596年から1614年(慶長年間)に讃岐国守・生駒一正の援助で再興され、その後は高松藩主・松平頼重の庇護を受けて松平家の祈願寺となり、この時に天台宗へと改められました。
現在も葵の紋が入った香炉や、栗林公園から移築された東門など、松平家との関わりを示す遺物が残されています。

また、この寺は源義経の側室である静御前(宥心尼)が得度したとされ、その位牌が伝えられています。
正月には三味線餅つきや大会陽福奪い、大鏡力餅運搬競技などの伝統行事が行われ、多くの人々で賑わいます。

明治維新後、本坊は学校や警察、郡役所などの公共施設として提供され、地域の発展にも貢献してきました。
現在も「力餅・静御前得度の寺」として地域の人々に大切にされています。

アクセス
〒769-2302 香川県さぬき市長尾西653
駐車場
40台
公共交通機関
【最寄駅】長尾駅4分(260m)
【最寄バス停】旭町3分(230m)